フィルムは「種類」と「大きさ」大きく2つに別けて考える
以前に、フィルムの種類や規格っていろいろあってとてもややこしく感じますが、まずフィルムの「種類」、「大きさ」と大きく2つに別けて考えると解説しました。つまり「種類:ネガ、ポジ、モノクロ」×「大きさ:35mm、ブローニー」の組合せと考えることで結構スッキリします。
「フィルム感度」「ISO感度」とは?
次によく聞く”言葉”として「感度」という言葉について解説します。カメラやフィルムの箱に記載されてる50、100、200、400などの数字のことです。ざっくり言うとフィルムは「光を当てて化学反応を起こすことにより映像を記録するもの」です。フィルムの感度とは、光に反応する強さの度合いを表してるものになります。感度が低いと多くの光量が必要になり、感度が高いと少ない光量で写真を写すことができます。また、フィルムの感度は「ISO」で表します。
「フィルム感度」で押さえておくべきポイントと基本
①値が小さいとフィルム感度が低い、大きいと感度が高くなります。
→つまり、暗い所で感度の低いフィルムを使うと長い時間フイルムに光をあてないといけないので手振れがしやすくなります。逆に、明るすぎるところで高感度を使用すると光をあてる時間は短くていいので手振れがしにくかったり、動いているものを撮影しやすかったりします。ただ光をあてすぎて白とびすることがあります。
②値が小さい方が画質がきめ細やか、大きいと画質が荒くなると言われてます。
→低感度のフィルムの方がよりキメ細かい画質になりますが、手振れしやすくなったり、光のあて方が少ない露光不足になるなどの「撮影の失敗」がおこりやすくなります。
→高感度フィルムだとキメが荒い写真になったりします。
以上が基本ですが・・・補足でもう少し・・・
③カラーネガフィルムはちょっと光あてすぎぐらいでも・・・きれいに撮影できる
シャッター速度やレンズの設定などで「ちょうどいい光のあて加減(適正露光)」を目指して撮影をするのですが・・・カラーネガフィルムの特徴として、光のあて過ぎ(露光オーバー)に強いという特徴があります。光が少ない露光不足より、断然・・・露光オーバーの方がきれいです。もちろん限度はありますが・・・・
④ISO400のフィルムは結構キレイに撮影できる万能型
特に富士フィルムのISO400は全盛期の開発競争の中で性能があがり高感度という分類ではありますが比較的粒子も細かくてきれいに撮影できます。2Lサイズのプリント程度でしたら100~800程度まででしたらそれほど差を感じないかもしれません。しかも、高感度なので手振れや、暗いところの撮影にも強い万能型です!
ISO感度の数字が大きい方(高い方)が良いの?
あるあるの勘違いですが、数字が大きい方がきれいと思われてる方もいらっしゃいます。
「感度100より感度800の方がきれいに撮影できるんですよね!」と・・・・
違いますよ~!
「低感度の方がきめ細かい画質」になりますが、そこに「ちょうどいい光のあて加減(適正露光)で撮影」することも非常が大切です!一般的には、感度100~400が一番使いやすいと言われてます。
おすすめのフィルム感度って・・・何?
迷ったら、万能型の感度400が一番!
<中古 機械式(マニュアル)フィルムカメラで使用する>
機械式のマニュアルカメラを利用する場合には、その当時に利用されてた感度100をすすめられる場合も多かと思いますが、露光オーバーにも強いので万能型の感度400で通常問題ありません。もちろん、シャッター速度の設定などキチンんと合わせる必要があります。
<中古 オートフォーカスフィルムカメラで使用する>
これは断然400がおすすめです!特にズーム付などはレンズの明るさが暗いのでなおさら高感度400が力を発揮します。
<現在市販されてるフィルムカメラで使用する>
現在新規で発売されているフィルムカメラは、ほぼオートフォーカスやオート露出の機能がないので
こちらも、昼でも室内でも夜のストロボ撮影も万能型が活躍します。ただ逆に、夏の浜辺などの光が強すぎる場合は同じ速度でしかシャッターが切れないので露光オーバーになりやすいので注意が必要です。
フィルムカメラの楽しみ方!
フィルムカメラでは利用しているフィルムを使い切らないとISO感度の変更は不可能です。また、使用するカメラや撮影時の環境によってフィルムの感度の選択は変わります。また、メーカーやフィルムの種類によってもいろいろ個性があります。
デジタルの時代にあえて、フィルムのを使って撮影を楽しむのに正解はありません!わざと手振れさしたり、オーバー目に撮影したり・・・・いろいろなフィルムを是非、試して撮影を楽しんでみてください。